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XL1200CXロードスター 試乗レポート

2016/05/18

XL1200CXロードスター 試乗レポート

Harley Davidson XL1200CX Roadsterに関する青木タカオ氏による試乗レポートが公開されました

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【記事全文】
磨き込まれたスポーツ性能で、コーナーが待ち遠しい。

エメラルドの海に近づいたり離れたりしながら、Vツインの鼓動とともに石畳の道が迷路のように入り組む中世の村を駆け抜けると、ここは光あふれ
るモーターサイクル・パラダイスかと信じずにはいられなくなる。発表されたばかりの最新モデル「ROADSTER(ロードスター)」で、南フランス・プロ
ヴァンス地方をツーリングした。

紀元前600年に開港して以来、地中海の良港をめぐり様々な人種が覇権を争い、今もパリに次ぐフランスの大都市となっているマルセイユをスタート&ゴール
に設定し、およそ300kmの道のり。タイトコーナーの続くワインディングをひたすら走り続けたが、なぜゆえにH-Dモーターカンパニーがこのような難
コースをアテンドするのか、南仏の太陽がたっぷりと降り注ぐテラスでコーヒーブレイクする頃にはよくわかった。この新型ロードスターは高いスポーツ性能を
持ち合わせ、コーナリングでこそ、その真価を発揮するのだ。

まず、スポーツスターファミリー最強と断言できるのが、その充実した足回り。インナーチューブ径43mmの倒立式フロントフォークとプレミアムライド・エ
マルジョンショックを前後サスペンションに採用し、さらに専用設計のアルミキャストホイールにラジアルタイヤを履く。このフットワークの良さが、南仏特有
のタイトコーナーを待ち遠しいものにしている。

現行スポーツスターでは唯一の装備となる注目の倒立式フロントフォークは初期からしなやかに動き、街乗りでも乗り心地の良さを感じるが、ワインディングを
ハイペースで駆け抜け、負荷をかけてこそ真価を発揮する。115mmという余裕あるサスペンショントラベルの奥底まで使い切っても、そこから踏ん張りが
しっかりと効き、乗り手は安心してラジアルタイヤに荷重をかけていけるのだ。

φ300mmフローティングマウント式ローターをデュアル装備するのもロードスターならではで、そのコントロール性の高さとストッピングパワーは圧倒的。
ハードブレーキングが必要なときもABSがあるから安心してレバーを握り込めるし、初期のABS搭載車のようなリアでのABS介入が早過ぎるといった不満
も一切ない。連続するコーナーをハイペースで駆け抜けたいときも、うっすら砂の浮くスリッピーな路面にも関わらず、フロントブレーキを若干引きずったまま
進入するという最先端スーパースポーツのような乗り方ができるから驚く。

そして新設計のローライズハンドルバーが、アグレッシブなライディングポジションをもたらし、ホールド性の高いリブ付きのツーアップシートはスポーツライ
ディングのための体重移動をしやすくしている。ステップも程良い位置にあり、開発陣が乗車姿勢を徹底追及してきたことがよくわかる。

もちろん、熟成の域に達した1,201ccエアクールドEvolutionエンジンは頼もしく、スロットルを一捻りすればどの回転域からでも力強く加速し
てくれ、軽快な車体を機敏に走らす。エンジンを豪快に引っ張り上げて、高回転で粘り強くパワーを絞り出す大排気量エンジンの醍醐味を味わうのも良し、早め
にシフトアップして不等間隔爆発をもたらす45度Vツインの鼓動感を全身で感じつつノンビリ流すのも気持ちがいい。

フューエルタンクの上にはレーシングストライプがあしらわれ、アナログ式タコメーターには速度を表示するディスプレイが埋め込まれた。まさに“ロードス
ター”の名に相応しい装備内容とその走りのポテンシャル。ハーレーダビッドソンのラインナップのなかでも、スポーティーさに磨きをかけたのがスポーツス
ターファミリーだが、もう一つ上の走りを体感したいならロードスターで決まりだ。

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